CFP過去問整理|2024第1回・問9A:相続税の課税価格(国外財産)

CFP試験対策

はじめに

本記事はCFP試験整理用として、2024第1回・問9A 相続税の課税価格 国外財産をまとめたものです。
試験問題を通じて納税義務者の区分国外財産の課税範囲、そして生命保険金の所在地判定と非課税枠を整理し、最後に計算の流れを確認します。📝✨

本文の前提(要点)

  • 相続税は納税義務者の区分により課税範囲が異なる。
    居住無制限納税義務者非居住無制限納税義務者全世界財産が課税対象。
    居住制限納税義務者非居住制限納税義務者国内財産のみが課税対象。📌
  • 主な財産の所在地の判定(相続税法令・通達ベース)
    不動産:その不動産の所在
    預貯金受入れた営業所または事業所の所在
    株式・社債発行法人の本店または主たる事務所の所在
    貸付金債権債務者の住所・居所または主たる事務所の所在
    生命保険金保険会社の本店または主たる事務所の所在日本に本店等がない場合でも、契約を締結した場所等が国内にあればその所在地を国内として判定。💡
  • 債務控除・葬式費用の取扱いメモ
    ・無制限納税義務者:債務と葬式費用は控除可
    ・制限納税義務者:取得した国内財産に係る債務のみ控除可葬式費用は控除不可。⚠️
  • 生命保険金の非課税枠5,000千円 × 法定相続人の数。相続人が受け取った保険金に適用し、各相続人の受取割合で按分する。🎯

判定フロー(文章でサッと確認)

  1. 相続開始時に日本の住所あり? → はい:居住系へ/いいえ:非居住系
  2. 日本の国籍あり? → はい:無制限候補/いいえ:制限候補
  3. 相続開始前10年以内に日本住所あり? → はい:無制限/いいえ:制限

納税義務者区分 判定早見表

納税義務者区分 日本国籍 相続開始時の日本住所 過去10年以内の日本住所 課税範囲 ひとことイメージ
居住無制限納税義務者 有/無 どちらでも可 あり 不問 全世界財産 日本在住者の原則
非居住無制限納税義務者 あり(日本人) なし あり 全世界財産 海外居住の日本人(10年内に住所あり)
居住制限納税義務者 なし(外国人) あり なし 国内財産のみ 日本在住の新規来日等
非居住制限納税義務者 なし(外国人) なし なし 国内財産のみ 海外居住の外国人

各区分のやさしい解説

🧭 居住無制限納税義務者

日本に住所がある人は原則ここ。国籍は不問で、全世界財産が課税対象です。

✈️ 非居住無制限納税義務者

日本住所なしだが日本国籍あり、かつ過去10年以内に日本住所あり
海外赴任の日本人などが該当し、全世界財産が課税対象となります。

🏠 居住制限納税義務者

日本住所ありだが日本国籍なし、かつ過去10年以内に日本住所なし
来日間もない駐在員などで、国内財産のみが課税対象です。

🌏 非居住制限納税義務者

日本住所なしかつ日本国籍なし
海外居住の外国人で、国内財産のみが課税対象になります。

財産の所在地の判定(早見表)

財産の種類 判定の基準 メモ
不動産 不動産の所在 所在地=課税上の所在地。🏠
預貯金 受入れた営業所・事業所の所在 本店か支店かではなく「受入れた場所」。🏦
株式・社債 発行法人の本店または主たる事務所の所在 上場・非上場を問わず同じ考え方。📈
国債 発行体(国)の所在 日本国債は国内として判定。🇯🇵
貸付金債権 債務者の住所・居所または主たる事務所の所在 債務者サイドで判断。💳
生命保険金 保険会社等の本店または主たる事務所の所在
※日本に本店等がない場合、保険契約等の場所が国内にあればその所在地を国内として判定
「国内で契約したか」に注意。📝

債務および葬式費用の取扱い(納税義務者別)

ここでは、納税義務者ごとに債務控除葬式費用控除の扱いを1区分ずつ確認していきます。📖
制限・無制限の違いで大きく取扱いが異なるため、順番に整理しておきましょう。

🧭 居住無制限納税義務者

項目 内容
債務の控除 全財産に係る債務を控除可
葬式費用の控除 全額控除可

日本に住所を有する通常の居住者です。国内・国外を問わず、全世界財産を課税対象とするため、債務も葬式費用も全額控除可能です。✅


✈️ 非居住無制限納税義務者

項目 内容
債務の控除 全財産に係る債務を控除可
葬式費用の控除 全額控除可

海外に居住していても、日本国籍を有しかつ過去10年以内に日本に住所があった場合、全世界財産が課税対象になります。
したがって、無制限納税義務者と同様に債務・葬式費用ともに全額控除可です。🌏


🏠 居住制限納税義務者

項目 内容
債務の控除 国内財産に係る債務のみ控除可
葬式費用の控除 控除不可

日本に住んでいるが日本国籍がなく、過去10年以内に日本に住所がなかった外国人が該当します。
この場合、課税対象は国内財産に限定されるため、国内財産に係る債務のみ控除可、葬式費用は控除不可となります。⚠️


🌏 非居住制限納税義務者

項目 内容
債務の控除 国内財産に係る債務のみ控除可
葬式費用の控除 控除不可

日本に住所がなく、日本国籍も持たない外国人が該当します。
課税対象は国内財産のみであり、国内財産に係る債務のみ控除可、葬式費用は控除できません。🪦


結論

最も適切なのは 選択肢2 妻の課税価格 15,000千円 です。✅

計算手順

まず、納税義務者区分を判定します。妻は日本国籍を有していないうえ、相続開始時に日本国内に住所なし。さらに、被相続人である羽田さんも相続開始前10年以内に日本国内に住所なし。したがって妻は非居住制限納税義務者に該当し、国内財産のみ課税となります。🧭


次に、妻が取得した各財産の所在地を判定します。
X国所在の自宅土地建物 50,000千円国外財産 → 課税対象外。
MB銀行 本店X国の普通預金 25,000千円受入れた営業所はX国本店国外財産 → 課税対象外。
MA生命 本店X国の死亡保険金 30,000千円名古屋支店で契約保険契約を締結した場所が国内にあるため国内財産として取り扱い。📍


最後に、生命保険金の非課税枠を適用します。
・法定相続人:妻・長男・二男 → 3人
・非課税限度額:5,000千円 × 3 = 15,000千円
・妻の受取保険金:30,000千円
・妻の相続税の課税価格:30,000千円 − 15,000千円 = 15,000千円。🧮


ポイント

先生キャラ
💡 ポイントまとめます
  • 制限納税義務者国内財産のみ課税。国外の自宅や国外本店の預金は対象外。
  • 生命保険金の所在地本店等の所在が原則。国内で契約締結の場所があれば国内財産
  • 非課税枠5,000千円×法定相続人の数。本件は3人で15,000千円
  • したがって妻は保険金のみが課税対象で、15,000千円が課税価格に算入。

出典元

日本FP協会「CFP資格審査試験 過去問題」
https://www.jafp.or.jp/aim/cfp/cfp_exam/mohan.shtml

※本記事はCFP試験整理用として過去問題をまとめたものです。
実務や最新の税法適用を保証するものではありません。実際の相続や税務については、必ず最新の法令や公的資料をご確認ください。

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