はじめに
本記事はCFP試験整理用として、2024第1回・問10F (M&A:株式譲渡および事業譲渡)をまとめたものです。
試験問題を通じて「株式譲渡」と「事業譲渡」の違い(承継範囲・契約/従業員の同意・消費税など)を整理し、最後にポイントを総復習します。📝
本文の前提(要点)
- 💡株式譲渡は会社そのものの所有者(株主)が交代。会社の権利義務は原則そのまま継続。簿外債務の承継リスクを排除はできないため、DDや表明保証・補償で対応。
- 💡事業譲渡は事業や資産・負債・契約を個別に移転。契約地位や債務、従業員の転籍には相手方・本人の同意が必要。手続は煩雑になりがち。
- 📌許認可・取引先契約:株式譲渡では会社が同一のため原則継続(個別の届出が必要なケースはあり)。事業譲渡は再取得・再締結が必要となることが多い。
- 📅消費税:有価証券(株式)の譲渡は非課税。事業譲渡は課税資産の譲渡に該当すれば課税。
結論
最も適切なのは 🎯 選択肢3 です。
各選択肢の解説
❌ 不適切(選択肢1)
「株式譲渡なら簿外債務の承継リスクを排除できる」は誤り。株主が交代しても会社の権利義務は継続するため、潜在債務も会社に残ります。⛳
実務ではデューデリジェンスと表明保証・補償(W&I)でリスク配分を図るのが基本です。🧐
❌ 不適切(選択肢2)
株式譲渡では会社が同一のため、許認可・取引先契約は原則そのまま継続します(法令や契約により変更届・承継不可の定めがある場合は別途対応)。
「譲受者が改めて許認可申請や契約締結が必要」は原則に反します。📄
⭕ 正しい(選択肢3)
事業譲渡は、合意した事業・資産・負債・契約を個別に移転する手続。したがって、契約上の地位移転には相手方の同意、従業員の転籍には本人同意が必要です。👥
メリットは対象外を切り分けやすく、簿外債務リスクを限定できる点。一方で、手続が煩雑になりやすい点がデメリット。🛠️
❌ 不適切(選択肢4)
「株式譲渡は消費税の課税対象・事業譲渡は課税対象外」は逆。
株式など有価証券の譲渡は非課税(消費税法第6条・別表第一第2号)。
一方、事業譲渡は契約により個々の資産を譲渡するため、課税資産の譲渡に該当するものは課税(同法第4条)。🧾
ポイント
- 株式譲渡=会社は同一。契約・許認可は原則継続、簿外債務リスクは残る。
- 事業譲渡=個別移転。相手方・従業員の同意が必要で手続は煩雑。
- 消費税:株式譲渡は非課税/事業譲渡は課税対象になり得る。
- リスク配分はDD+表明保証・補償で設計するのが定石。
- 試験では「承継範囲」と「同意の要否」「消費税」をセットで覚える。✅
出典元
日本FP協会「CFP資格審査試験 過去問題」
https://www.jafp.or.jp/aim/cfp/cfp_exam/mohan.shtml
※本記事はCFP試験整理用として過去問題をまとめたものです。
実務や最新の税法適用を保証するものではありません。実際のM&A・事業承継・税務については、必ず最新の法令や公的資料をご確認ください。
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